こんにちは。デイサービスで相談員を9年目になるレイレイと申します。これまで、一般型通所介護、認知症対応型通所介護、リハビリ特化型通所介護、地域密着型通所介護で相談員の経験をしてきました。
デイまめブログでは、僕自身が赤字経営のデイサービスに配属され、一年で黒字化へ転換できた経験をもとに、デイサービスでの業務改善や、稼働率アップにつながる情報を発信しています。現役の相談員さんの抱える悩み解決のヒントにしていただけたらと思います。
稼働率のアップ⇒業務負担の増大
ご利用者が増えるとともに、さまざまな課題も出てくる確率が増えてきますよね。収入が増える喜びとともに、業務全体のボリュームが増してきます。さらに、対人トラブルや、送迎組みの大変さ、個別ケアの多様化などなど課題やニーズも増えてきますね。
レクリエーション提供も同じくご利用者の人数が増えればその分業務負担も増してきます。
そんなときに役立つのがポータブル拡声器です。僕の事業所では拡声器の導入で職員さんの負担は明らかに減りました。
ここでは、デイサービスで、ポータブル拡声器を使うメリットとデメリットについてまとめています。
事業所への導入してみたいなと検討されている方は、ぜひ記事を参考にしていただき、上司を納得させる材料の一つにして頂ければと思います。
デパートのイベントなんかでパフォーマーの人が使ってるコレですね。
メリット1 難聴の方が参加しやすくなる
デイサービスには聴力に問題を抱えているご利用者が多くおられます。周りの人は楽しそうなのに「なにを言ってるのか分からない」からと、楽しみが半減されている方がよくあります。拡声器を使用したときの方が、一体感を持った時間を作ることが出来ますよ。
聞こえないこと を言えないご利用者もいるはず!
デイサービスのご利用者には、難聴を理由に消極的になられたり、聞こえないことから認知症の周辺症状が出現される方も多くおられます。しっかりと言葉を届けることで、ご利用者の意欲を引き出すことにも繋がり、活動量の向上や、満足度の向上につなげることができます。
メリット2 職員さんの体力消耗を軽減できる
大勢の前でおしゃべりするのは、とっても疲れるし、苦手な職員さんも多いよね
集団でのアクティビティでは、しっかりと言葉を伝えるために、ご利用者の前でやや大きめの声でお話をする必要があります。30分~1時間ほどのアクティビティが終わると、緊張や発声による消耗で、どっと疲労感や喉への負担を感じる方は多いと思います。
マスクで口元が隠れていたり、フェイスシールドは声がこもってしまうしね。
拡声器を使えば、職員さんの体力消耗を軽減でき、その他のケアや事務業務への集中力を維持しやすくなります。
コロナ禍では、マスク着用したままでお話することもあり、余計に体力消耗してましたね。2023年5月8日以降は、マスク着用については緩和されましたが、慎重な対応をとっている事業所がまだまだ多い。
また冬季には、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が流行する季節が来ます。ポータブル拡声器は、マスク着用の時期には大変重宝するアイテムとなりますよ。
冬場になったら、またマスクは必須だろうなぁ。
メリット3 比較的安価に導入が可能!
よく施設などにあるマイク&スピーカーもありますが、2万円~5万円ほどするものが多いため、簡単に購入はできませんよね。また施設に1セットということも多く、他部署が使用しているときには使えないこともあります。
一方で、ポータブル拡声器は、おおよそ2,000円からあります。一般的な消費者向けのモデルであれば5,000円から15,000円程度が一般的です。
比較的安価であるため、デイサービス用に購入してもらいやすい物品だと思います。
私の事業所では5000円くらいのものを使ってます。
メリット4 両手が使える!
もちろん普通のマイク&スピーカーでも声を届けることが可能ですが、ポータブル拡声器では、両手をフリーにすることが出来ます。
両手がフリーであることで、ホワイトボードへの書き込みや、体操指導など、自由に身体を使うことが出来ます。急にご利用者がトイレなどで立ち上がられたときなどにも、スムーズに両手で介助を行うことが出来ます。
以上、メリットについてお話しました。続いてはデメリットについて、ご紹介します。
デメリット1 ハウリングが起こりやすい
ハウリングとは、「キィィーン!」と突然大きな高い音が鳴ってしまうことですが、スピーカーとマイクの位置関係によって起こります。マイクがスピーカーからの音を拾って増幅してしまう現象です。慣れてしまえば、ハウリングしないようになります。
突然の大きな音にご利用者が驚いてしまわないよう、使いはじめは音量を消しておき、少しずつ音を大きくするように心がけましょう。
デメリット2 充電を忘れがちになる
いざ使おうとしたときに充電が切れていて、使えないことがあります。使用後は、コードや肩掛けのストラップなど、少しごちゃっとしてしまうため、すぐに片付けてしまいたいものです。そうなると充電をしそびれてしまうこともあるため、忘れないように定期的に充電をする必要があります。
デメリット3 逆に聞こえにくくなる方もいる
補聴器の種類によっては、拡声器の大きめな音の影響で、補聴器がハウリングを起こして聞こえずらくなられる方もおられます。補聴器のボリューム調整を行えれば、対応は可能ですがなかなか現実的ではありません。
ポータブル拡声器を使用する場合にも、「みんな聞こえているから大丈夫」とならずに、ご利用者の表情をしっかりと観察しておくことが求められます。
どんな場面でも、表情の観察はやっぱり大事
デメリット4 ベテランの職員は敬遠しがち
若干操作やセッティングに慣れが必要なため、導入はじめは、スタッフは使いたがらないことが良くあります。特に、ベテランの職員さんは、これまでの慣習と違うもの対しては、あまり積極的に使ってみようとしない傾向にあります。失敗を恐れてのことと推察されます。
そんなときは、ぜひ相談員さんが率先して使って見せて下さい。ご利用者のリアクションの違いや、意外と普通に使えている様子を見せることで、数ヵ月後には使い始められます。実際に使って見れば、自分の喉への負担のなさや、レク終了後の疲労度の違いを実感することができ、その後は当たり前のように使ってくれるようになります。
まとめ
デイサービスでのポータブル拡声器の使用は、聴力に問題を抱える利用者や、毎日ご利用者の前でお話をする職員にとって、非常に有効です。しかし、ハウリング、操作の難易度、そして補聴器との相性など、考慮すべきデメリットも存在します。
そのため、拡声器を導入する際には、具体的なニーズや状況を十分に考慮し、適切な機器を選択することが重要です。比較的安価であるため、まだ使ったことのない事業所では、一度導入を試みてはいかがでしょうか?
まずは色々試してみよう!
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