デイサービスで提供されるレクリエーションには、さまざまありますが、ここでは、制作系レクリエーション提供時の注意事項について紹介いたします。
制作系レクリエーションを提供する上で注意することは？
クラフトや折り紙などさまざまなものを作っていただく製作系レクリエーション。持ち帰って飾っていただくことや、指先を動かすことによる刺激や手順を考えながら行う脳トレにもなり、さまざまなデイサービスで提供されています。
以下のポイントを抑えながら提供することがおすすめです。
- 創るものの難易度を調整する
- その日の職員体制を考慮したうえで提供する
- 完成させることに固執しない
- 計画的に準備する
創るものの難易度を調整する
一般的なデイサービスでは、要支援１～要介護４，５まで、幅広い介護度のご利用者が利用されていることが多くあります。身体機能や、認知機能はご利用者ひとりひとり違うため、難易度の確認・調整はとても重要です。
実際に担当の職員が試作しておくことはもちろん、担当者以外のスタッフにも事前に共有して相談をしたうえで提供をすすめることがポイントです。パート職員さんを雇用することが多いデイサービスでは、共有方法が課題になることもありますが、常勤職員さんに発信してもらったり、LINEグループなどで、製作しているYouTube動画をアップして大体の手順のイメージだけでも事前に共有しておくなど、工夫している事業所もあります。
その日の職員体制を考慮したうえで提供する
制作系レクは、ご利用者のペースや機能に合わせながら進めるため、一度レクリエーションが始まると、担当の職員さんは、その場から離れにくくなることは、良くあります。制作レクがお好きでない方も、もちろんおられます。そういった方にも有意義な時間を提供することが求められます。ですから提供する前には、チームでフロア全体をイメージした上で進めることが大切になります。もしスタッフなどの欠勤などで、十分な体制が持てない場合は、制作系レクは中止し、歌唱や、体操、ゲームやクイズなど、全体のご利用者に楽しんでもらえる別のレクリエーションを提供する判断も必要になります。
完成させることに固執しない
制作系レクあるある。40分～60分のレクリエーションで、完成までたどり着けないことがあります。達成感を感じていただくため、また、季節行事関係の場合は時期がずれてしまうため、スタッフも時間に追われながら完成まで急いでしまうことがあります。
そんなときは、「続きはまた今度しましょうね。」など、途中段階の区切りの良いところで終了させることもひとつです。ご利用者にとっても、スタッフにとっても焦りの中で完成させても決して有意義な時間にはなりません。難易度と工程を計画的にイメージし、ご利用者の様子を見ながら上手に切り上げる判断力が良いケアにつながります。
計画的に準備する
制作系レクリエーションは準備力が求められます。何を作るか。誰が何を準備するか。どう提供するか。日々の業務の中で、レクリエーションの準備を行うことが必要となります。時間外で準備されているデイサービスも多いと思います。ここでは、その時間を少しでも短くし、また担当者の負担感を軽減できる工夫をご紹介します。
- 年間で担当者を割り振っておく
- 月初にレク準備日を設ける
年間で月毎に担当者を割り振っておく
多くのデイサービスでは、常勤職員さんが制作レクリエーションを担当していると思います。何を制作するか、何を準備するか、については、パートさんたちにも協力をお願いし、年間で月毎に担当者を決めておくと、早め早めの準備が可能になります。一緒に考えてもらうことで、パートさんの主体性を引き出すことにもつながります。常勤職員が、レクリエーション提供だけでなく、その他の業務改善や、ケアの検討などに注力することが出来るようになります。年間で担当者を振り分けることで、数ヶ月以上前から、構想することが出来ます。レク資材の準備などは、業者発注などでも可能ですが、担当を決めていることで、事前に発注することが可能となります。入職したばかりで不慣れなパートさんなどには、予め常勤職員が一緒に担当するなどしていきましょう。
月初にレク準備日を設ける
職員体制にもよりますが、可能であれば月初に、「レク準備日」を設けるようにします。その月の担当者にレクリエーションの資材の確認をしてもらい、足りなくて購入すべき物品があれば、その買出しにも時間を使ってもらうようにします。自宅であれやこれや考えて準備するよりも、現場で準備ができるようになれば、都度の相談や、資材の確認が出来るので、よりレクリエーションの提供の流れをイメージしやすくなります。
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